
部下に「信用できない」と言われた‥
突然そんな言葉を言われたらショックを受けて「上司失格」と落ち込みますよね。



でも、自分を責めすぎる必要はありません◎
信用は失うこともあれば、取り戻すこともできるからです。
この記事では、部下に信用できないと言われたときの信頼回復方法と信用できる上司の特徴をお伝えします。
部下から「信用できない」と言われた…そのときどうする?
心の中で反論したくなるかもしれません。
でも、部下の言葉には必ず「そう感じた理由」があります。
まずは相手の視点に立ってみることが第一歩です。



客観的に見直すことで改善点が見えてきます◎
「信用できない」と言われる上司の特徴とは?
信用を失う理由には、共通する特徴があります。
- 指示がコロコロ変わる
- 自分のミスを認めない
- 約束を破る
- 社内の人の悪口を言う
- 頭ごなしに否定する
- 仕事を丸投げする
- 評価に偏りがある
- コミュニケーションが足りない
❶ 指示がコロコロ変わる



昨日はこうって言ったのに、今日は違うって…
上司の指示がコロコロ変わると、部下は混乱してしまいます。
指示の内容だけでなく、優先順位や方針がブレることもストレスの原因です。
特に、理由の説明がないまま変更されると、
「何を基準に動けばいいのか分からない」と不安や不信感が募っていきます。
たとえば
- 月曜:「まずAからやって」と言われたのに、
- 火曜:「やっぱりBを先に」と急に方針転換
- 水曜:「なぜまだAが終わってないの?」と責められる
このような流れでは、部下はどう動いても正解が見えず、
「もう指示を真に受けなくていいかも」と思ってしまいます。
上司の立場では「状況が変わっただけ」かもしれませんが、
部下からすると「気分や場当たりで言ってる」と見えてしまうのです。
こうしたブレを防ぐためには、
- なぜ指示が変わったのか、理由をしっかり伝える
- 変更後の優先順位を明確にする
- 前の指示を否定せず「アップデート」として説明する
といった配慮が大切です。



安定感のある判断こそが、信用の土台になります
❷ 自分のミスを認めない



その資料、なんでこんなミスがあるの?
ちゃんと説明したはずだよね?
本当は自分の説明不足や確認漏れだったのに、部下に責任転嫁して自分のミスを認めないと
部下の信用は一瞬で離れます。



この人、自分の間違いを絶対に認めない
結局、責任は全部こっちに来るんだな
報連相も減り、部下は「この人の指示は不安定」「他の人に聞こう」と考えます。
「ミスを認めたらなめられる!」と心配するかもしれませんが、実際にはその逆です!
堂々とミスを認め謝罪できる人ほど、
「この人は信頼できる」
「ちゃんと責任を取ってくれる」
と部下からの評価は高くなります。
ごまかすと「自分を守ることばかり考えている」と見られ、信用も威厳も失われてしまいます。
それをどう扱うかが、信用されるか否かの分かれ目です!
- 「この説明じゃ情報不足だった。気付けなくてごめん。以後気をつけます!」
- 「私の確認ミスだった、対応してくれてありがとう」
- 「申し訳なかった!ここは私が責任持って対応します!」



部下に謝罪するなんてプライドや立場が邪魔をして言えない‥なんて方もいるかもしれませんが、謙虚な姿勢が、信頼の土台になります!
❸ 約束を破る
「明日までに確認する」「あとで話を聞くね」など、ちょっとした約束でも守られないと、
部下は「約束を破る人だ」と思うようになります。



特に、部下が期待して待っていたことをスルーされると、「自分は大切にされていない」と感じやすく、信用が一気に崩れます!
小さな約束でも、守ることで「この人は言ったことをちゃんとやる人だ」と思われ、
逆に破ると「この人には頼れない」という印象を強めます。
❹ 社内の人の悪口を言う
「あの人は本当に使えないよね」
「うちの部署は上が無能でさ…」
こんなことを言う上司に対して部下は、
「自分もどこかで同じように言われてるのかも」と不安と警戒心を強めます。
組織の一員としての信頼性も損なわれ、「この人と仕事して大丈夫かな?」という疑念にもつながります。
信用される人は、不満があっても、陰口ではなく建設的な対話に変えようとする姿勢を持っています。



他人を悪く言う人は、自分の信用も失いやすいものです。
❺ 頭ごなしに否定する



アイデアや意見を出しても、「いや、それは違う」「なんでそんなこと言うの?」とすぐに否定されてしまう
部下は次第に「この人には何を言っても無駄だ」と感じ、黙ります。
一方的な否定は、「自分の考えを認めてもらえない」という不満を生み、上司に対する信用も確実に低下します。
意見が違っていても、
「なるほど、そういう見方もあるね」といったワンクッションがあるだけで、印象は大きく変わります。



否定よりも、理解しようとする姿勢が信用を生みます。
❻ 仕事を丸投げする
「これお願い」とだけ伝えて、あとは放置。
進捗確認もないと、「これで合っているか分からない…」と戸惑う部下も多いです。



「任せている」つもりでも、サポートもないと「放置されている」に感じてしまいます。
特に新しい業務や慣れていない仕事の場合、
作業手順や途中の進捗確認、「いつでも聞いて」という一言があるだけで、
安心感がまるで違います!
- 任せる=信頼しつつ、見守る
- 丸投げ=責任を押しつけて、放置する
この違いを意識することが大切です。
❼ 評価に偏りがある



どんなに努力しても認められない…
特定の人ばかり褒めている
そんな状況では、「なんのために頑張ってるんだろう」と部下は感じます。
業績より「好かれているかどうか」で評価が変わると、チームにも悪影響が出てしまいます。
本人に自覚がないまま「ひいき」になってしまっているケースも多いため、
- 評価の基準をチーム全体に共有する
- 結果だけでなく過程も見る
- 誰に対しても声かけの頻度を意識する



公平性を意識したフィードバックが信頼構築には欠かせません。
❽ コミュニケーションが足りない



相談しても、上の空
だんだん距離を取るようになり、「話すだけ無駄」と思うようになります。



プライベートでも自分の話を上の空で聞く人と関係を深めたいとは思いませんよね
仕事のやりとりだけでなく、ちょっとした雑談や「お疲れさま!」なども含めて、
コミュニケーションの積み重ねが信頼のベースになります。
- メールやチャットだけで済ませず、声をかける
- 忙しくても、目を見て一言リアクションを返す
- 何気ない会話から、気づきが生まれることも
日常的なやりとりの質と量は、人と人の信頼関係の土台を作ります◎



小さな対話が信用を育てる種になります。
部下からの信用を失う原因を自己分析するには?



原因があやふやなままだと、対策を立ててもピントがずれてしまい、信用回復にはつながりません!
おすすめは、次の3ステップです。
- 直近1〜2ヶ月の出来事を思い出して書き出す
→ 叱った、注意した、指示した場面などを時系列で振り返る - 部下の立場になって「どう感じたか」を想像する
→ 「あの言い方、きつかったかも」「話をちゃんと聞かなかったな」など - 信頼を失いそうな言動を1つだけ選び、改善策を考える
→ いきなり全部は無理でも、“まずこれから直す”を明確にする
たとえば、「自分がミスをしたのに謝らなかったかも」と思い当たるなら、
「明日朝イチで謝る!次は同じ行動はしない」と意識するだけでも、信用の修復は始まります。
「指示がその場の思いつきで変わっていた」と感じたなら、
「指示の背景や理由を伝えるようにする」と決めておくだけで、部下の不安感はぐっと減ります。



自己分析は再スタートの準備です!
焦らず丁寧に、少しずつ振り返っていきましょう。
信用を取り戻すためにできる行動とは?
「信頼」は言葉ではなく、日々の「行動」で築かれます。
すぐできる習慣をご紹介します。
- 約束を守る
- オープンな対話を意識する
- 「自分は変わる」という姿勢を見せる
- 信頼関係を築くための習慣化
❶ 約束を守る
どんなに些細なことでも、口にしたことはしっかり実行する。



約束→実行の積み重ねで「この人、前とは違うな」と思わせる力になります!
- 「資料◯日までに見るね」と言ったなら、絶対にその日までに確認する
- 「方針を明日まとめて伝える」と言ったら、必ず明日伝える
- 謝罪したら、同じミスを繰り返さないように行動で示す



口先よりも、行動が信用を築きますよね
❷ オープンな対話を意識する
信用を回復しようと、黙って態度で示そうとする人もいますが、
行動とあわせて「言葉」でのやりとりを増やすことがとても重要です!
なぜなら、何を考えているのか分からない相手に対して、人は安心して任せることができないからです。
- 指示の背景を説明する(「なぜそうするのか」を話す)
- 間違いや変更があったときは、素直に理由を共有する
- 部下の意見を聞く前提で対話をする(「どう思う?」と尋ねる)
こうした姿勢は、相手が「ちゃんと向き合ってくれている」「自分も信用されている」と感じさせる効果があります。
もちろん、最初から深い話をする必要はありません。
ちょっとした雑談や、最近の仕事ぶりへの声かけからでも構いません。
壁をつくらないという意識が、オープンな対話の出発点になります。



言葉を交わすことで、信用の距離が縮まります。
❸「自分は変わる」という姿勢を見せる
信用を回復するには、「変わろうとしている姿」を見せることが重要です。
なぜなら、人は「この人は前とは違う」と感じたときに、もう一度信用してみようという気持ちになれるからです。
逆に、何も言わず、何も変わらなければ、「結局また同じことの繰り返しか」と思われたままです。
- 「今まできつい言い方をしていた。これからは気をつける」と伝える
- 「指示があいまいだったと思う。次からは背景も一緒に説明するよ」と話す
- 「対応が遅れてごめん。明日から朝のうちに必ず確認する」と行動で示す
こうした一言と、それに伴う実際の行動があるだけで、
部下の中に「この人、変わろうとしてくれてるんだな」という実感が芽生えます。
「変わろうとしている姿勢」を見せることが、信用を取り戻す一歩になるのです。



小さな変化が、信用回復のきっかけになります。
❹ 信頼関係を築くための習慣化
たった1回の言動では、信頼はすぐ戻りません。
毎日の中で誠実さを積み重ねていくことが大切です。



信用は一度きりの行動ではなく、日々の積み重ねで築かれるものです
行動の継続=習慣化が必要です!
- 朝出社したら、まずチームに一声かける
- 指示を出すときは「なぜそうするのか」も一緒に説明する
- ミスが起きたときは、まず自分の対応から振り返る
- 「ありがとう」「助かったよ」を意識的に言葉にする
- 毎週決まった時間に1on1ミーティングを設ける
これらを意識して「習慣にする」ことで、周囲の見方は確実に変わっていきます。



信用は、派手なアクションよりも地味な継続の中に生まれます!
コツコツ取り組むことが大切です。
上司として信用される人の特徴とは?
信用される上司には、共通点があります。
生まれ持った性格ではなく、意識して習慣づけることで誰でも近づけます。
部下に「この人についていきたい」と思わせる上司の特徴を紹介します。
- 一貫性があり、公平な判断ができる
- 部下の話をきちんと聞く
- 責任を取る覚悟がある
❶ 一貫性があり、公平な判断ができる
言うこと・やることがいつもブレず、誰に対してもフェアであること。
朝言っていたことが夕方には変わっていたり、
人によって態度や評価が違っていたりすると、
部下は「結局、何を信じればいいの?」と混乱します。
一貫性とは、必ずしも「ずっと同じことを言う」という意味ではなく、
変えるときには「なぜ変えたのか」をきちんと説明できることも含まれます。
また、判断に公平性があるかどうかも重要です。
贔屓や感情で左右されると、チーム全体の信用もガタ落ちになります。



ブレずに筋を通す姿勢が、信用を生みます。
部下の話をきちんと聞く
「話しても聞いてくれない」「反応が薄い」
そんな上司に対して、部下が「この人は信用できる」と思うことはありません。
信用される上司は、忙しいときでも部下の話をちゃんと聞く姿勢を崩しません。
話す側が「ちゃんと向き合ってもらえた」と感じるだけで、
「自分の意見も尊重されている」と思えるのです。
- 相手の目を見て聞く
- 話の途中で遮らない
- うなずきや相づちで共感を示す
基本的な「聴く力」が、信頼を深める土台になります。



話を聞くことは、信用を得る一番シンプルな方法です。
責任を取る覚悟がある
部下が本当に安心してついていける上司とは、「いざというときに責任を取ってくれる人」です。
トラブルやミスが起きたとき、「誰のせい?」と探すよりも、
「まずは自分が引き取る」と言える姿勢に、部下は信用と尊敬を抱きます。
- 部下の判断ミスを「私の監督不足だ」とフォローする
- クレーム対応で前に出て謝る
- チーム全体の結果に対して責任を持つ
こうした姿勢は、「この人が上にいるなら安心だ」と感じさせる、大きな信用の源になります。
「いざという時に守ってくれる上司」ほど、強い信頼を得られる存在はありません。



覚悟ある行動は、信頼の核心です。
まとめ|信頼は一朝一夕では築けない
この記事では、部下に信用できないと言われた|信頼回復方法と信用できる上司の特徴をまとめました。
どんな関係も修復可能です!
誠実に、コツコツと信頼を積み直していきましょう。